ハイエース生活で実感!維持費を抑える50代夫婦のメンテナンス術5選

我が家は50代夫婦で、早期退職を機にハイエースを購入して日本一周の旅に出ています。その中で分かったことの1つに、車中泊旅を楽しむためには「維持費をいかに抑えるか」が大切だということ。

維持費については工夫があると思いますが、今回は私たちの日本一周を支えるためのメンテナンス術を実際の失敗談や工夫を交えてご紹介できればと思います。

長距離を走るハイエースだからこそ必要となるポイントや「ちょっとしたコツ」もありますので、車中泊や日本一周を検討している方に参考にしてもらえたら嬉しいです。

定期点検は「旅のルートに組み込む」

私たち夫婦の日本一周生活では、車の定期点検が大切なルーティンのひとつ。でも旅の途中でわざわざ地元の整備工場へ戻るのは手間も時間もかかってしまいますよね。

以前は「旅先での点検は高いのでは?」という先入観があり、本当のところはどうなのか色々調べてみると、実は地域によって価格に大きな差があるのが分かりました。

そこで思いついたのが「旅のルートに定期点検を組み込む」というアイデア。(これは私が発案したんです)

私たちの場合、北海道から九州までルートを計画する際には、ところどころで定期点検を想定し、具体的にどのお店で点検してもらうかは「Googleマップのクチコミ」や「整備工場+市町村名」でネット検索した情報、またハイエース乗りの方のブログや車中泊系のSNS投稿などを参考にしています。

実際に「〇〇整備工場 評判」「〇〇 車検 安い」などで地域ごとにネットで検索すると、口コミ評価が高く対応の丁寧な地元密着型の整備工場が見つかることも多く、そうした地方のサービス店にあわせて点検タイミングも調整するようにしてきました。

整備工場で点検を受けるハイエース車両の様子
日本一周の旅を支えるハイエースの定期点検。
地方の整備工場を活用することでコストを抑えつつ安心して旅を続けられます。

例えば東北に差し掛かった時には秋田の整備工場で点検をお願いしましたが、これが実に親切で、費用も都市部では15,000円ほどかかっていた点検が、9千円で済んだ経験があります。

スタッフさんもニコヤカに分かりやすく丁寧に説明してくれたり、こちらが日本一周していることを知ると「だったらここにぜひ立ち寄ってみてください」など、地域の観光スポットも教えてくれました。結果的に旅がさらに充実したものになったんですね。

ハイエースのような車は耐久性が高いと言われていますが、定期的な点検を怠ると予想外のトラブルが発生してしまうこともあります。でもこうした整備工場で見てもらえれば、エンジンオイルの状態やタイヤの空気圧、ブレーキパッドの摩耗具合など、細かい部分も見てくれるので安心感が違いますよね。

旅をしながら車をしっかりとメンテナンスするには、行き先近くの整備工場を利用するという発想はとてもおすすめです。特に長距離を走る日本一周生活だからこそ、大きなトラブルを避けるためにも欠かせないポイントだと実感しています。

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気になる小音”は即メモ!長期運転中の異変を早期に察知

長距離ドライブが多い日本一周の旅では、やっぱり車の調子が気になりがちです。

私たち夫婦が使っているハイエースは頑丈で信頼性も高いんですが、やっぱり長時間乗っていると「ん?今の音、いつもと違うかな?」ということがたまにあります。こんなときに大切なのが、“気になった違和感”をすぐにメモすること!

たとえば東北から北海道へ抜ける道中だったと思いますが、走行中に微妙な「キュルキュル」という音が聞こえました。当時は特に車の性能に影響がある感じではなかったので「気のせいかな?」ぐらいに思ったんですが、その後エンジン始動直後など何度か似た音が聞こえたこともあり、念のためノートにその時の音の感じや発生した状況を書き留めておきました。

その時メモしていた内容は「エンジン始動直後に数秒間だけキュルキュルと鳴る」「エアコン使用時に少し大きくなる」「走行中は特になし」というものでした。

その後、定期的に自宅に戻るタイミングでディーラーさんに「こんな音がしたことがある」とこのメモを見せたところ、「もしかしたらベルトの緩みや摩耗かもしれませんね」と言われて点検してもらったんですね。その結果、ファンベルト(補機ベルト)の初期摩耗が見つかりました。

放置していたら、最悪の場合、ベルトが切れて「オルタネーター(発電機)」が動かなくなり、バッテリーが充電されずに電気系統がダウンして走行不能になるおそれもあったとのこと。走行中にいきなり警告灯が点いて慌てる…なんてこともあり得たので、早めに対処できて本当に良かったです。

「機械の異音って人間でいうと“小さなサイン”みたいなものだから気を付けないとね」

夫はよくそう言います。

キャンピングカーでの旅行は楽しいですけど、思わぬ故障で旅の計画が崩れることもあり得ます。特に普段聞く交通音が少ない夜間のドライブだと、こういった小さな違和感に気付きやすいので、何かあったらすぐメモしておくのがおすすめです。

毎日乗るたびに「今日は新しい音がしないかな?」とか「振動が変わってないかな?」とちょっと気にしてみてくださいね。

オイル交換の頻度は実情に合わせて見直す

日本一周をしていると、走行距離は伸びますよね。そうなるとオイル交換が気になりますが、最初は『オイル交換は一般的な5000kmごとでいいかな』なんて軽く考えていたところ、実際に旅を始めてすぐ考えを改めました。

日本の道を走る中で、高速道路を長時間利用することや、山道を越えたりすることもしばしばあります。それに夏場の高温多湿な気候での走行ともなると、やっぱりエンジンにかかる負担が大きいですよね。そんな状況を気にした夫は、

「気持ちよく走り続けるためには、少しマメすぎるくらいがちょうどいい!」

と判断し、思い切って3000kmごとにオイルを交換することにしました。

ハイエースはタフな車ですが、長距離を走れば当然エンジンも疲れます。私たちの車の場合、定期的に新しいオイルを入れてあげることでエンジン音が静かになったり、燃費にも良い影響が出たりとメリットがあるんですね。

維持費を抑えるためにも、先手を打つ姿勢が必要な場合もあるんですね。

ちなみに旅の中では、地域ごとのオイル交換の価格差にも注目してみました。例えば地方のガソリンスタンドだと工賃が安いこともあり、結果的にお財布に優しいことも。青森で交換したときを例に挙げると、地域のガソリンスタンドでオイル交換とエレメント交換がセットで4,000円台で済んだことがあり、首都圏の価格(6,000円〜7,000円前後)に比べるとかなり助かりました。

あと最初に見たように、定期点検を旅のルートに組み込み、交換時期が近づいたタイミングで整備しやすい場所を選ぶようにしています。こうすると無理なく安心して旅を続けることができますね。

オイル交換ひとつとっても、ハイエース生活では思いがけず学ぶことがたくさんあります。こんなふうに工夫しながら、日本一周の旅と車のメンテナンスを両立していくのも楽しさのひとつ。わたしたちのような“走行距離型夫婦”には、特におすすめしたい方法だと思います!

洗車は“海沿い旅”のあとに集中対応!

日本一周ではいろいろな景色に出会えますが、中でも私たち夫婦は海沿いの旅が大好き。

海沿いをドライブするハイエースキャンピングカーと夏の観光地の風景
海沿いの絶景を楽しみながら走る!車中泊旅では塩害対策も大切なメンテナンスポイント。

夏の涼しい海風に吹かれながら車中泊なんて最高の贅沢だなと感じています。ただこの「海沿い旅」、一つだけ大きな落とし穴があり、それが「塩害」です!

「これ、どうにかしないとまずい!」

と思ったのは、ある夏の日でした。東北の海沿いをメインにまわっていた時、夫が車の下回りを覗き込んで、「うわ、なんかサビてきてる…」とポツリ。「は?!」と一瞬耳を疑いましたが、よく見ると確かに目立ったサビが。

おそらくですが、海沿い特有の塩分の多い湿気が原因なんでしょうね。夏場は湿気も高いし、車にとっては厳しい環境だったんだと思います。

その場では応急的に水で洗い流したあと、翌日に近くの整備工場で下回りの点検と防錆スプレーをしてもらいました。スタッフの方からも「早めに対応して正解でしたよ」と言われ、ホッとしたのを覚えています。

それから私たちは「海沿いを旅した後は、必ず洗車する!」「特に下回りの洗浄を徹底する!」と決めました。幸運にもその後は大事に至らず早期発見で事なきを得たんですが、もしあの時見過ごしてたら…と思うと恐ろしい感じもします。

サビの進行を放置すると、最悪の場合フレームの腐食やブレーキ系統のトラブルにつながり、高額な修理(数十万円以上)が必要になるケースもあると聞きます。特にハイエースは長距離走行が得意な車ではありますが、やっぱり定期的なケアが大切ですね。

ちなみにですが、洗車の頻度も旅のスケジュールに合わせて工夫してます。

海沿いの移動が続く時は最小限でも週1くらいで水洗いを心掛けてますし、道の駅やセルフ洗車場が整っている地域なら、休憩がてらサッと洗車することも。

一度地元の方に教えてもらった安い洗車場で、思い切り泡タイプで徹底的に洗ったことがありますが、なんだかイベントみたいで子供みたいにはしゃいでしまい楽しかったです。こういう小さな楽しみが旅の良さでもありますよね。

塩害なんて「他人事」と思うかもしれませんが、海沿いの旅を計画されている方にはぜひ意識していただきたいポイント。余計な維持費を抑えるためにも、道の駅や整備された場所では車を止めて軽く下回りの様子を目視でチェック(安全に見える範囲でOK!)してみるだけでも十分だと思います。

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DIYメンテナンスで“夫の楽しみ”を予防整備に変える

私たちの場合、実は夫が週末に取り組んでいるDIYメンテナンスが、ハイエース生活の維持費を抑える重要なポイントになっています。

ハイエース車内を自作棚でカスタマイズするキャンピングカーDIY作業
旅の快適さと維持費削減を両立するDIY整備。ハイエースの車内に手作り収納を設置する様子。

もともとエンジニア出身の夫ですが、「予防整備」という考え方が大好きで、実際に手を動かすのも趣味の一環として楽しんでいるんですよ。

例えばゴム部品の交換。ワイパーブレードやドアシールなど、車のいろいろな箇所にゴム製品が使われていますが、これらは意外と劣化しやすいんです。特に日本一周の旅では長距離移動が多いため、雨風や紫外線の影響を受けやすいんですよね。

夫は定期的にゴム部品をチェックして、ひび割れや劣化が見られればすぐに取り替えています。たとえばワイパーブレードはカー用品店で1本1,000円程度、ドアシール用の汎用ゴムもホームセンターで数百円程度で購入できます。

こうした部品は劣化したまま放置すると、雨漏りや異音の原因にもなるため、小さな出費でトラブルを防ぐという意味でも重要なケアなんですね。

それからエアコンのフィルターやエアクリーナーも定期的にチェックしています。
長時間の車中泊や連続運転で、どうしても埃や花粉、虫の死骸などが溜まりやすく、放置してしまうと空調の効きが悪くなったり、最悪フィルターユニットごと交換になることもあるそうです。

実際に壊れてしまってから修理を依頼すると、作業工賃込みで1万~2万円以上かかることもあるそうですが、自分で掃除や交換をすれば、フィルターは1,000円〜2,000円程度でネットやカー用品店で購入可能。エアクリーナーも3,000円前後で手に入ります。

実は私も最初は「そんなに頻繁にチェックしなくてもいいんじゃない?」と思っていたんです。でも夫が初めてエアコンフィルターを開けてみたとき、その汚れ具合にびっくり!木の葉や虫がごっそり詰まっていて、「これは確かに放っておいたら壊れるかも…」と素直に納得してしまいました。

その汚れを掃除だけで済ませられるのは、DIYのおかげです。

これらの軽整備だけでも、後に大規模な修理が必要になるリスクを減らせます。しかも夫自身が「やりながら学ぶ」ことを楽しんでいるので、まるで趣味と実益を兼ねている状態。これってハイエース生活の一番の醍醐味かもしれませんね。

どこにいても車の状態をチェックしてくれる夫のおかげで安心して旅を続けられています。

このようなDIY整備を取り入れることで、コストを抑えながら旅をより安心・快適なものにできると実感しています。これからハイエースで旅を始める方も、ぜひ取り入れを検討してみてくださいね。

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まとめ

ハイエースでの日本一周生活を通じて、私たち夫婦が実践してきたメンテナンス術を振り返ると、「維持費を抑えるポイントは日々の積み重ね」に尽きると思います。

定期点検を旅のルートに組み込み、異変を早く発見するコツを身につけ、オイル交換や洗車のタイミングまで工夫することで、安全性もコストも良いバランスが取れます。何より夫がDIYメンテナンスを楽しんでくれることで、旅の負担もぐっと軽くなり結果的に良い思い出作りの一環になっています。

これからキャンピングカー生活を始める方にも、楽しみながら維持費を抑える方法を見つける参考としていただければ何よりです。

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