キャンピングカー生活のルートの考え方!滞在期間や自宅に戻る頻度についても詳しく

キャンピングカーでの日本一周、私たち夫婦も50代で早期退職を決意し、思い切ってこの夢を実現させてしまいました。

ルートをどう決めるか、自宅にはどのくらいの頻度で戻るべきか、出発前は本当に悩みどころで、旅を始めたら始めたで大変なことも多く、またそれ以上に楽しい経験がたくさんありました。

この記事では、キャンピングカー生活の初心者だった私たちがどんなふうにルートを考えたのか、滞在期間や帰宅のタイミング、自宅と旅を両立するコツなどを、私たちのリアルな体験談としてお伝えできればと思います。

キャンピングカー生活を始める前に考えるべきこと

まず最初は、キャンピングカー生活を始める前に、何を考えておくべきか、から。

夕日を背景にしたキャンピングカーと地平線を見つめる人
旅の出発を静かに見つめるひととき。
キャンピングカー生活は、人生の再出発にも似た深い旅になるかもしれません。

いざ日常を離れて長期の旅に出るとなると、やるべき準備や考えるべきことは意外と多いもの。特に日本一周のような壮大なルートを計画する場合、「なぜそれをしたいのか?」という原点に立ち返ることがとても大切になると思います。

私たちの場合は50代での早期退職というタイミングも重なり、これからの人生をどう楽しむかを夫婦で考えていました。息子たちが独立して親としての責任がいくらか軽くなり、「それなら自由に旅に出られる今しかない!」という流れで決断してます。

でも、ただ「日本一周がしたい!」と飛び出すのではなく、どんなテーマで旅をするのかを細かく検討したんです。

日本一周?テーマ別旅?

「日本一周」と聞くと、文字通り日本の全地域を網羅するイメージがありますよね。でも、いざ計画しようと思った時、「これは本当にやりたいことなのかな?」とふと立ち止まることになりました。

私たちの性格上、必ずそこに何かしらの意味付けがないと、絶対途中で「こんなはずではなかった」なんて思うにきまってる

私たちの場合、夫は釣りが好きだし、私は温泉巡りが趣味。途中、「好きなことだけに特化したテーマ旅でもいいんじゃない?」なんて話したこともありましたが、それだと最初は旅行気分で楽しいかもしれませんが、その内「これが本当にしたかったこと?」なんて思っちゃいそう

色々とテーマも考えました。たとえば、「温泉宿を巡る旅」とか「全国のご当地グルメを食べ尽くす旅」とか。でも、話し合いを続けていくうちに、好きなことは後からでもどこかでできる、初めての大きな旅ならやっぱり一度は「日本一周」という夢を叶えてみたいと思ったんです。

日本の四季折々の風景を感じながら、北から南までの豊かな自然や文化を体験する。自分たちが生まれ育った国を改めて見て回ることで自分たち自身を自然と見つめ直し、新たな発見などにもつながる。それが今の年齢では今後の未来へとつながって行くとても大切なものになるのでは...と。

結果として、私たちが選んだのは、“テーマ旅”ではなく“日本一周”。

ただ、なんとなく日本一周しようと思っても、道中での滞在場所やルートに迷ってしまうのは間違いありません。たとえば東北や北海道の広大さを知らず、途中で疲れ果ててしまった…なんて話も聞いたことがあります。だから、私たちはあらかじめ大まかなルートと滞在場所をしっかり決めることにしました。

それが今こうして色々と語れる、私たちにとっての成功のカギだったと思います。

1年間のルートと外せない場所

私たちの日本一周のルートは、四季を意識して作りました。季節に合った過ごしやすいエリアに滞在することで、より快適で充実した旅ができると思ったからです。ひとまず1年間の大まかな流れをご紹介します。

  • 春(3月~5月):関東から東北、北海道へ北上
  • 夏(6月~8月):涼しい北海道や東北エリアを中心に滞在
  • 秋(9月~11月):長男がいる神奈川を経由しながら中部エリアを堪能
  • 冬(12月~2月):関西に住む次男の元を訪れつつ中国地方、四国、九州へ移動
  • 帰路(3月):九州を出発し、本州を戻りながら自宅の千葉へ

出発は3月。季節は春ですが、桜の季節になりますね。

私たちは関東からスタートして東北、そして北海道へと北上するルートをまず選択。温かくなり始めた3月~5月の時期だと、まだ雪が残る地域も多いので、急な天候変化にも備えて準備をしました。

夏(6月~8月)は涼しく過ごしたいので、北海道や東北の山間部を中心に滞在。北海道では滝川市や富良野市、青森の奥入瀬渓流など、息をのむような絶景も満喫しました。

秋(9月~11月)には長男がいる神奈川を訪れつつ、中部エリアへ。紅葉が美しい岐阜県の白川郷や長野県の上高地などを巡ってます。そのあたりからだんだんと観光客が減り始めるので、人気のエリアでも比較的ゆっくり過ごせるのがこの時期のいいところです。

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そして冬(12月~2月)。次男がいる関西へ移動し、そこから中国地方、四国、九州へと南下していきます。たとえば高知県ではカツオのたたきの美味しさに衝撃を受けたり、熊本県では温泉三昧の時間を過ごしたり。

最終的には3月ごろに九州から千葉へ戻り、まずは最初の日本一周が完成!というルート。

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この1年を通じて「住む場所を変えてみるだけで、こんなに世界観が広がるんだ!」と感動しましたし、何より、自宅に「戻る」という感覚が特別に感じられたのも、旅をしたからこそだと思います。

私たちが計画したルートは、あくまでひとつの例に過ぎません。でもやっぱり「四季を楽しむ」という日本だからこそのポイントを押さえた旅はおすすめですし、単に楽しむだけではなく、今までとは異なる環境で生まれた国、育った国を改めて肌で感じる、という旅は、自分たち自身をより鮮明に浮かび上がらせてくれるものにもなると思います。

準備する時は季節ごとのイベントや気候を考えてルートを練るのがオススメになると思います!

1年目で訪れた主なスポットとその期間

日本一周となると色々な場所に訪れてますが、
主なスポットやどれほど滞在したか、地域ごとにちょっとご紹介です。

北海道および東北地方の滞在記

キャンピングカーで日本一周を始めた私たち夫婦が最初に向かったのは、春の東北地方と北海道でした。3月末、まだ桜が咲いていない東北の景色を楽しみながら北上し、やっと暖かくなり始めた5月に北海道へ渡るスケジュールでした。

このエリアでの滞在は特に印象深いものでしたね。

東北では、青森の奥入瀬渓流や秋田の田沢湖での車中泊が大きなハイライト。到着したときは「やっぱりキャンピングカーで来てよかった!」と思いました。自然の中にいるとなんだか心もすっきりします。

キャンピングカーで訪れた東北の滝と渓流、自然に囲まれた絶景スポット
東北の絶景スポットで過ごす、
静かで贅沢な時間。自然の中の車中泊は心をリセットしてくれます。

それから岩手の浄土ヶ浜では美しい海岸線に心を奪われました。ちなみに、夫がここで釣りを試したんですが、釣果は...残念ながらさっぱり(笑)。「釣り×IoT」のアイデアを生かしたいなんて言ってましたが、その前に釣りの腕を磨いてほしいところです。

北海道に渡った5月はまだ肌寒かったですが、広大な大地はやっぱり魅力的。富良野や美瑛の風景を車窓から見る贅沢さに、思わず感動しました。

滞在先のキャンプ場では、地元の方と交流する機会もあり、同じくキャンピングカーで旅を楽しむ人たちともすぐに友達になれたのはとても嬉しかったです。

関東から中部エリアを巡る旅

東北・北海道を後にして向かったのは、爽やかな秋が訪れる関東エリア。

その頃にはキャンピングカー生活にも結構慣れていました。群馬にある草津温泉で身体を温めたのが、このルートのスタートです。温泉で完全にリフレッシュできたのには、かなりのお得感。

それから長男が暮らす神奈川県へ向かい、家族の久々の再会。

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正直、旅を続けていると子どもたちの顔がとても恋しくなります。その場では夫が得意なキャンピングカー飯を披露し、息子から「こんなに料理がうまかったなんて知らなかった!」なんて褒められていました。(夫のニヤけた顔がすぐ思い浮かぶ)

その後は中部エリアの観光スポットをいろいろ巡り、中でも岐阜県の白川郷は特に記憶に残っています。ライトアップされた合掌造りの風景を見ながら、「ここで一晩過ごそう」と思い、車中泊しましたが、昼とは全く違う幻想的な空間。

キャンピングカーで訪れたから、というのもありますが、また1つ、新しい日本の魅力を発見した気分です。

西日本(関西・中国・四国地方)での体験

関西エリアでは次男がいる大阪でしばらく滞在しました。

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特に観光というわけではなく、「ただ一緒にご飯が食べたい」というシンプルな理由で、翌月もタイミングを見て戻ることに。自宅に戻る頻度は少なかった私たちですが、子どもと過ごすひとときには何よりも優先してしまいますね。

関西を訪れると必ず行きたくなるのが京都。

やっぱり京都は別格ですよね。車で移動していても、どこもかしこも絵になる風景なんです。夫婦そろってカメラを手にして、祇園の街並みや紅葉が見ごろを迎えた嵐山を撮影しまくったり。

四国では香川県のうどんをしっかり食べ歩きました。釣りもこっそりしましたが、ここでも夫は撃沈。でも、釣れなくても「景色がいいから」と、なぜかご機嫌で帰ってくるんですね(気持ちは分かる 笑)

九州地方と沖縄方面での時間

四国を後にした12月中旬からは、いよいよ九州へ。

南国のイメージが強かった鹿児島や宮崎でも、冬の訪れを肌で感じる旅になりました。温泉地として有名な別府では湯巡りを堪能。キャンピングカーの生活って基本はシンプルだけど、やっぱりたまにはこういう贅沢も必要だなって思います!

最後に沖縄も少しだけ特別に訪れることができました。

沖縄にはキャンピングカーともども一緒に渡り、でも沖縄巡りでは小回りの利くレンタカーに切り替えて、多くの観光地を巡りました。

キャンピングカー生活をしていると、たまに「身軽に動けるのもいいな」と感じる瞬間があります。沖縄では夫婦2人でのんびりとした時間を過ごし、締めくくるにはぴったりの場所でした。

自宅に戻る頻度とその理由

キャンピングカーで日本一周する、といっても、自宅にずっと帰らないわけではなく、私たちも定期的に戻ってます。

どれほどの頻度で戻るのか、戻るのはどんなタイミングなのか、少しまとめてみました。

自宅に戻った頻度やタイミング

キャンピングカーで日本一周をしていると、旅の途中で自宅に戻る必要が出てきます。

我が家の場合、これまでの旅のスケジュールや季節の変わり目を考慮し、6月初旬、8月中旬、11月上旬、そして1月下旬の計4回ほど自宅に戻りました

それぞれのタイミングにはちゃんと理由があり、例えば、6月初旬はまだ旅が始まったばかりだったのですが、思っていたよりも荷物が足りなかったため、一旦戻ることに。

夏の旅行中は、北海道や東北地方の涼しい場所にいて快適だったのですが、8月のお盆の時期は夫の実家に顔を出したついでに自宅にも立ち寄り、荷物の整理や追加の買い出しを行ってます。

11月には次男がいる神奈川を経由し、関東方面で一度自宅に戻ったのですが、これまた理由があり、季節が秋から冬に変わる時期で衣替えやストーブなどの冬アイテムを持ち出す必要がありました。

そして1月下旬のタイミングでは、旅も折り返し地点になるため、家計の整理や残りの計画を練り直すための時間を確保するという目的でした。

メンテナンスや物資調達のための帰宅

こうしたタイミング以外にも自宅に戻ることがあり、その最大の理由のひとつがキャンピングカーのメンテナンスや物資の調達。

キャンピングカーは快適な移動手段ですが、やっぱり日々の点検や少し大掛かりな整備が必要になることがあります。我が家では長距離運転が続けば必ず一度オイル交換をしておきます。これを途中のサービスエリアや車検場でやることもできますが、安心感を優先して地元の整備工場を選ぶ、みたいな感じですね。

また旅の途中では思わぬ物資不足になりがちなんです。特に食品保存用のタッパーや冬場の除湿グッズ、さらには夫が予備で持っていたはずの釣り具をうっかり置き忘れていたこともありました!(笑)

そんな時に、家という「基地」へ戻っているととても便利です。一度戻ってリセットするのも、旅をより楽しむための大切な方法だと思います。

自宅に戻る時のエピソード

自宅に戻ることには、計画的な理由もたくさんありますが、やっぱり日常の便利さが恋しくなる瞬間もあります。夫と「やっぱりシャワーだけは家のがいいよねぇ」なんて話しながら帰宅したこともありました。

旅の途中では、道の駅や温泉施設を利用することが多いのですが、自宅のお風呂は使い慣れていてリラックスできます。

ある時は、猫たちが恋しくなってしまい、預けてる私の自宅にこっそり立ち寄ったこともありました。普段は離れて暮らしている猫たちですが、一時的に一緒に過ごすことができて、これには私も夫もデレデレ。猫たちといえば最初は少し警戒するようですが、すぐ「あ!パパとママにゃ」と甘えてくれるのには思わず涙がこぼれそう。

三毛猫、白猫、黒猫が並んで眠る可愛い室内風景
普段よく一緒に寝ている我が家の猫たち。
久しぶりに再会しても甘えてくる姿に思わずほっこり。

また自宅に戻ると必ずご近所さんたちとも大盛り上がり。夫がキャンピングカー飯を振舞うわけですが、普通の人から見れば非日常的な日々をすごす私たちの話がとても面白いようで、延々と話が途切れません(笑)

こういう瞬間、キャンピングカー生活してみて良かったな、なんて思える瞬間の1つにもなりますね。

まとめ

キャンピングカーでの日本一周は、自由と楽しさにあふれた旅になる一方、綿密な計画と柔軟な対応力が求められると思います。

中には、その場その場で決めていく方が良い、という感じで日本一周する方もいると思いますが、なぜ日本一周なのかみたいな、私たちみたいに意味づけを求める場合には、やはり計画をしたり、その計画をする中で考えの整理をするのがとても大切になると思います。

時には自宅に戻ることも大切なことですし、私たちのように子供がいれば、子供との関係をどのようにとらえておくかも大切ですね。

キャンピングカー生活を通じて、家族が一緒に過ごす時間の大切さに改めて気づきました。皆さんも、この自由で特別な旅を計画してみてはいかがでしょうか?

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