キャンピングカーでの車中泊生活、夫婦二人だけの空間で過ごすと思い出がたくさんできる反面、思わぬケンカに発展することもよくあります。
50代で早期退職後にこの生活を始めた私たちも、最初は「何か想像と違う...」と戸惑ったことも数多く、でもそれを乗り越えるたびに夫婦の絆が少しずつ深まっていった気がします。
今回は、そんな私たちの実体験から、車中泊中の夫婦ゲンカのきっかけや仲直りのコツなどを紹介します。「夫婦での車中泊をもっと楽しくしたい」と思っている方の参考になれば嬉しいです。
車中泊中の夫婦ゲンカの原因は?
車中泊生活は自由で楽しいものですが、夫婦で24時間一緒となると意外なところでイライラすることもありますよね。
キャンピングカー生活を始めてみると、実際、想像以上に小さなことでケンカになることがあり、まず私たちが車中泊中にぶつかった“リアルな夫婦のすれ違い”からご紹介したいと思います。
夫が「自分エリア」を作りすぎた問題
キャンピングカー生活になってから、夫はPCや釣り道具、さらには「男の料理セット」まで広げて、あっという間に車内のスペースを占領。
特にキャンピングカーのテーブルの上が夫専用の作業場となり、「これじゃ私の居場所がないじゃない!」と不満爆発。

夫に文句を言うと「俺の仕事道具だから仕方ない」ときっぱり。それが原因で思わず険悪ムードに…。でも少し冷静になってみたら、私も自分の荷物を後部座席に積みっぱなしにしていたんですよね。
結局、お互い「整理できていない荷物が悪いね」と反省したエピソードです。
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「適当すぎる計画」にイライラ
うちの夫、計画に関してかなり適当なんです。
「今日は○○県を目指そうか?」なんて言いながら、道中に何度も釣りスポットに寄り道。その結果、「結局まだ着いてないじゃない!」と私が怒るパターンが何度かありました。
でも夫が言うには「せっかく自由な車中泊なんだから、予定に縛られない方が楽しいでしょ?」と。確かにそれもごもっともなんですが、私としては暗くなる前に車中泊スポットに到着したいんですよね。
やっぱり安全は大切!結局、途中で妥協案を探しつつ進むことが多くなりました。
意外な盲点、食事の好みの違い

夫が「今日は俺がキャンピングカー飯を作る!」と言うのは大歓迎なんですが、メニューが揚げ物ばかりだったりして「たまにはもっと体に優しいメニューがいいな…」とつい小言を言いたくなることも。
でもここに文句を言うとせっかくのやる気を削いでしまうなと思い、後で「ありがとう、美味しかった。でも次はお野菜多めだとうれしいな」と伝えるようにしています。
こうしたちょっとしたズレ、意外とケンカの引き金になりやすいんですよね。
些細なことでストレスが爆発
狭い空間でずっと一緒にいると、些細なことでストレスが溜まりやすくなります。例えば、眠るとき、夫のいびきが気になって寝付けなかったり、靴を脱いだまま車内を歩いたり…。
普段なら気にしないはずなのに、車中泊生活の中では「もう耐えられない!」と声を荒げてしまうこともありました。でもこれは私たちだけじゃなく、どの車中泊夫婦にも共通の悩みみたいですね。
車中泊中の夫婦ゲンカは、生活スタイルが原因で起こることが多いと感じます。でも言い方を変えれば、それだけお互いにとって大切な問題でもあるんですね。
私たちは、お互いの不満を溜め込まないよう、できるだけ頻繁に話し合うようにしています。こうしたチグハグなエピソードも今では「キャンピングカー生活の思い出」になりつつあります!
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車中泊中の夫婦ゲンカを防ぐコツ
限られた空間で24時間一緒にいると、どんなに仲が良くてもストレスが溜まりやすくなりますよね。
私たちも同じで、最初は小さなことでよく言い合いになりましたが、いくつかのコツを意識するようになってからはずっと一緒にいても穏やかに過ごせるようになりました。
ここでは私たちが実践している「夫婦ゲンカを防ぐコツ」をご紹介します。
役割分担を明確にする
車中泊では、食事の準備や片付け、荷物の整理、ルート決めなど、意外とやることが多いです。
それを何も決めずに「なんとなく相手がやってくれるだろう」というスタンスでいると、たちまち不満がたまるんですよね。
例えば私たちの場合、夫は運転や車両のメンテナンスを担当し、私は食事の用意やゴミの処理を担当しています。こうやって初めから役割分担を決めておくだけで、「なんで自分ばっかり!」という感情を防ぐことができました。
一人の時間を作る
どんなに仲良しでも、24時間ずっと一緒だと息が詰まってしまうもの。
特に車内という狭い空間では、プライベートな時間が確保しづらいですよね。そこで少し離れた場所で過ごす時間を意識的に作るようにしました。
夫はよく釣りを楽しんでいますし、私は近くのカフェや道の駅を散策したり、日記を書く時間を取るようにしています。
また愚痴や不満を溜め込まないように、冗談っぽく伝えるようにもしています。
「この靴下、また落ちてる〜!(笑)」なんて軽く言えば、夫も「ごめんごめん」と返してくれることが多く、空気が悪くなる前に済むんですよね。
お互いの「得意」を尊重する
私たちは当然のことながら性格も得意分野も全然違います。
最初はその違いが原因で衝突することもありました。でも夫がIT機器の設定や車両トラブルの解決が得意なのに対し、私は料理や計画作りが得意、だから「これはお願い」と素直に頼るようにしています。
こうすることで相手に対して「自分を理解してくれている」という信頼感も芽生えるんです。
たとえば夫が得意な釣りでは、大物を釣って来たのが分かると、「今日すごいじゃん!」と声をかけたりすると、夫も嬉しそうにいろいろ話しをしてくれて、それを聞いてる私もほっこり。
こうしたちょっとした喜びをその場で共有することで、ギスギスせずにいられる気がします。
車中泊中のケンカから仲直りする方法

車中泊生活を続けていると、どうしてもケンカをする場面に遭遇します。
でも、ここでどう仲直りできるかが、夫婦円満にとってのカギ。ここでは、私たち夫婦が体験したケンカからの「仲直りエピソード」を交えながら、具体的にどう乗り越えてきたのかお話しします。
冷却時間を設ける
まず私たちの場合、あまり激しい言い合いにならないよう、一旦それぞれの時間を作ることが多いんです。例えば夫は車外で釣りを始めたり、私は近くの道の駅でお土産を物色したり。
先日も奈良県の大淀川沿いで夫と大きな言い合いになりそうでしたが、夫がさっと釣り竿を持って出たことで私も道の駅をぶらぶら。5分後には「あれ、何に怒ってたんだっけ?」と気持ちが落ち着いていました。
謝るタイミングを逃さない
私自身、大喧嘩の直後はなかなか素直になれないのですが、仲直りしたいと思ったら「ごめんね」と一言伝えるのが一番だと気づきました。
たとえ相手が先にミスしたとしても、こちらが歩み寄ることでお互い楽になれます。夫も意外と素直で、私が「さっきはごめんね」と言うと「あ、俺も悪かった」と照れくさそうに返してくれます。
たとえばある夜、車中で調理スペースを巡って口論になったとき、ついカッとなってしまいましたが、30分後に私が「さっきはごめんね、気をつけるね」と声をかけたことでお互いスッと気持ちが軽くなりました。
笑いに変える
意外に効果的だったのが、些細なケンカのネタをその場のジョークに変えること。
あるとき、炊飯器のスイッチを入れ忘れた私に夫がちょっとイラッとしたご様子。「お米が炊けないと夫婦喧嘩も進まないね」と冗談を言ったら、夫が思わず吹き出し雰囲気が一転。
冗談って、本当に大事な空気のクッションになりますよね。
共通の趣味でリフレッシュする
私たちの場合、車中泊の中で重宝しているのが「一緒に楽しめる趣味」を活かして仲直りする方法です。
夫は近頃、釣りをしながら魚をさばいて料理するのにハマっていますが、そのおかげで、ケンカした日の夕飯に何とも絶品な「釣れたて魚のアクアパッツァ」を作ってくれたことも。
一緒に食べながら「やっぱりこのキャンピングカー生活っていいね」と再確認しました。
改めて「ありがとう」を伝える
最後に、些細なケンカであれ、仲直りの後は感謝の言葉を伝えるようにしています。
車中泊生活は、日常の家事以上に「分担」や「助け合い」が大切です。その一言があると、相手が安心するし、「嫌だったことよりも感謝のほうが大切だな」と思えるようになるんですよ。
先日は、私が風邪気味で動けないとき、夫が料理から片付けまで全部やってくれたことがあって、ケンカしたあとでも、「あのとき助けてくれて本当にありがとう」と言えるようになると、自然と気持ちがほぐれます。
感謝って、相手のことを見直すきっかけにもなるんですよね。
以上が私たちがケンカから仲直りするためにやっていること。キャンピングカー生活の中で気まずさを引きずらず、むしろ絆を深めるいい機会だと感じます。皆さんもぜひお試しくださいね。
よく話題に出る大喧嘩と顛末を紹介
結婚生活も長く、お互いのことはわかっているつもりでした。でもキャンピングカー生活を始めて数ヶ月後、「これは過去最大級…!」と思う大喧嘩が勃発したんです。
ことの発端は、どこにでもいそうな些細な会話。
茨城県の大洗町で車中泊をしていた時のことです。心地よい潮風を感じながら、夫が日課の釣りでイカを釣り上げてきたんです。「新鮮なイカがあるんだから、カルパッチョにしよう!」と、夫はすっかり料理モード。
でもその日は私も執筆の締め切りで余裕ゼロ。「そっちはそっちでやって」と言った一言に夫がピリッ。
「僕ばっかり働いている気がするんだけど...?」とぼそり。
ほんの一言でしたが、私の胸にも火がつきました。
「それは私だって言いたい!仕事しながら移動の手配も全部やってるのに!」と、声が自然と大きくなってしまいました。
その後はもうドカーンと火花が散りっぱなしです。小さな車内にいるもんだから言い合いもエンドレス。この時ばかりは「夫婦円満」なんてどこへやら、でした。
でも、一晩経てば不思議と気持ちも冷静になってくるんです。
翌朝「昨日はごめん」と夫の方から折れてきました。正直、私も謝るタイミングを狙っていたのでホッとしました。結果的には、このケンカがあったからこそ、お互いに「移動中の家事分担」を見直す良いきっかけになり、むしろよりチームワークがよくなったように思います。
夫も「釣りを趣味にするのはいいけど、料理まで任せされるとプレッシャーだよね」と言い出し、そこからは家事を「無理なく頼む」スタイルに変えました。
それぞれの得意分野とその日の体調に合わせて、家事をシェアすることで大きな衝突は減りました。例えば、運転が夫なら、私は夕食の準備。逆に、夫が忙しい日は、おつまみ程度の簡単なご飯にすると、結構楽なんです。
このエピソードはよく話題に出ます。「大洗でカルパッチョが原因で大騒ぎ」なんて冗談になりつつあるんです。あの時は本当にピリピリしていたけど、今では「大洗のカルパッチョ事件」と笑って話せるようになりました。
些細な出来事がきっかけでも、向き合い方ひとつで絆が深まることもあるんだなと実感しています。
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まとめ
キャンピングカーでの車中泊生活は、夫婦の関係を見つめ直すきっかけになりました。喧嘩もあるけど、それ以上に笑って、助け合って、素直な「ありがとう」が増えたと思います。
逃げ場のない限られた空間で一緒に過ごすからこそ、気づけたことや学べたことが沢山あります。まるで二人で取り組む自由研究のように、小さな工夫や発見の積み重ねが今の心地よい関係につながっているのかもしれません。
もし「夫婦の時間をもっと豊かにしたい」と思っているなら、キャンピングカー生活はその一歩になる可能性があると思います。喧嘩も含めて、すべてが旅の思い出になりますように。
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